伯耆大山八合尾根 個人登行 H22 3/1214

メンバー: 原田CL、装備)、水広(会計)、城代(計画、記録)

記録

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暖かい日が続き、大山のスキー場も雪が無く、鏡ヶ成以外は休業状態で心配していた。9日からの寒波で、自宅周辺はこの冬最も多い一時70cmくらいの積雪となり、季節外れの大雪となった。少々降り過ぎかなと心配になったが、大山寺の積雪の方も同程度なので数日あれば安定してくれることを期待して出発。

19:30小月ホンダ集合

20:50鹿野IC(城代合流)

22:40庄原IC~国道183号。181号線

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0:50 大山寺 南光河原駐車場着、積雪は新雪ばかりで50cm程度であった。仮眠用のテントを設営し、特製どぶろくで乾杯して明日の計画(①弥山尾根西陵、②八合尾根)を確認した。天気予報によれば明け方までに寒冷前線が足早に通過し、数時間雨とのこと。早めの回復を期待して就寝。

6:30 起床 未明からの雨のため、皆なかなか起きようとしない、寝坊だけど、雨に濡れたら乾かないのでちょうど良かった。

7:30 雨も止み、テントを撤収して、登山届けをポストに入れて出発。駐車場では自分たちの他には1パーティーしか登山者は見あたらない。暖冬の影響だろうが、これほど登山者が少ないのは初めてだ。


7:37 (大山寺)

7:53 (大神山神社)

7:55 大神山神社着 登山の安全を祈願した。

8:10 大神山神社発 ここからはトレースがないのでワカン装着、中途半端に締まった重たい雪で、体重をのせるとグサッと沈み、まるで階段を上ったとたん膝下まで沈む、一歩が二歩分になるしんどいラッセルがしばらく続いた。あっさりと沈んでくれた方が遙かに楽なのに。今日は時間がかかりそうなことを皆覚悟したと思う。


8:31林道への登り

9:25 元谷小屋着 弥山尾根の側ルートの様子を見に行くが、相変わらずラッセルの様なので、目標を八合尾根に定めた。また、積雪状況で八合尾根が登れないときはSACノーマル(七合尾根)ルートとすることを確認。

9:40 元谷小屋発、しばらくすると、急に視界が良くなってきた。元谷には依然として人の気配がない。


10:10 元谷避難小屋横の砂防提を8合沢へと乗り越える

10:48

10:35 八合沢出会いからSACノーマルルート沿いに少し上がったところで休憩 北壁の全景がよく見える。太陽がまぶしくなったのでサングラスをかけた。予想外の天候の回復に来て良かったと思った。ここから弥山尾根がよく見える。昨年3月別山に行ったとき、弥山西陵から人が転落を目撃、急いで駆けつけたが残念ながら救助することができなかった鳥取のY氏に、持参のどぶろくをたむけ1周忌のお参りをする。

10:45 出発 八合沢下部を横切る。20-50cm位のところが発泡スチロールの粉のようなさらさらした嫌らしい雪質のため、急いで通過して八合尾根に続く尾根筋に入る。

11:15 八合尾根取り付き下部鞍部着 アイゼン装着


11:23(八合尾根取りつき準備)

11:30 登攀開始

1P 城代トップ、水広中間、原田ラストの順に登り始める。以降トップ、フォロー交代で登ることにした。左側の斜面を斜上気味に登るか迷ったが、登った後の南向きの斜面の様子が分からないので、正面のルンゼ状泥壁に取り付く。泥壁は不安定なので直上は困難、右側を藪こぎでルンゼ上部の雪壁手前の灌木でビレイ。

2P トップのロープがキンク気味でもつれ気味で途中ほどくのに手間取る、雪壁トラバースし反対側のブッシュ混じりの雪壁直上ピーク下5mでビレイ。


12:22

13:48 三鈷峰~ユートピア小屋~手前の宝珠尾根

13:49

13:55 (左側となりの別山)

3P ぼろぼろの泥壁を登り尾根へ、わずかに雪が残る尾根伝いに登り、小さなブッシュでビレイ。下の方で声が聞こえたので、八合沢出会い付近に二人組のパーティーが登ってきているのが見えた。

4P 尾根伝いには進めそうにないので右側のブッシュの下部を藪こぎしながらトラバースし尾根上へ直上、灌木でビレイ。セカンドの中間支点の掛け替えがまずく、ブッシュと支点のカラビナの間にロープが挟まり制動状態となりロープが流れなくなる。ラストがロープを束ねながら進みようやく解除。

5P 尾根筋は登れそうにないのでラストはビレイポイントまで登らず、少し下部からトップでブッシュの中を再びトラバース斜上気味に進みやせ尾根に這い上がる、ナイフリッジを進み灌木でビレイ。ここから六合目の避難小屋が近くに見え、数人が休憩しているのがみえた。後続の2人組パーティーが登ってきたのが、コールで分かる。

6P ブッシュ混じりの雪の尾根を直上し、やせ尾根を進む。セカンドが登っているうちに、後続パーティーのトップが登ってきた。福岡の男女2人組とのこと。今日は他に元谷に入ったパーティーはいないらしいことも聞いた。この頃から視界が悪くなってきた。15:00


15:16


15:17(視界が悪くなる・・・・)

7P ブッシュ混じりのやや雪が深い尾根を登り後続パーティーと入れ替われるスペースを確保するため灌木の奥に入りでビレイ。セカンドに続いて、フォローがロープをまとめながら登ってくる。視界が悪くなり始める。

8P 尾根のブッシュを避けトラバースで右側の小さな支稜に移り、こぶのあるナイフリッジの手前でビレイ。セカンドが登っているうちに、二人組がのぼってきた。 後続パーティーにラインが交差しなければ平行して抜いてもいいですよと伝えたが、待つとのこと。

この頃から気温が急に下がり、ザイルが凍って流れが悪くなる。

この先に三角形の岩峰があるはずだが、ガスが濃くなりよく見えない、。ここまで時間がかなり経過したため、下降するかこのまま登るか協議している間に、後続パーティーが追いついてきた。彼らはこの少し先で前回撤退したとのことで、岩峰の下をトラバースした方が良いことを教えてもらう。今日の雪質では沢に降りれば下降の衝撃で雪崩れる心配がある。また、藪こぎの不安定な雪稜を下るより登る方が安全で確実と判断した。

9P 視界もまた回復してきた。岩峰下のナイフリッジ手前の急な雪壁をトラバース、ブッシュ帯をこえさらに岩峰直下の不安定な雪質のルンゼをトラバースし、ルンゼの右側を直上して右の支稜に登り灌木でビレイ。ここから見る岩峰は礫を積み上げたピラミッドみたいであった、傾斜はきつくはないので、凍ってしまえば登れそうに感じた。むしろ、その手前のこぶ状の固まりの乗越しの方が、支点が無いようなので気持ち悪い。セカンドが登り始める前に、2人組パーティのトップが登ってきた。セカンドがザイルが交差しないよう支点の掛け替えに苦労しながらトラバースしてくる。やっかいなので、2人組パーティーに先に行ってもらうことにした。18:00


17:27

18:14 (7合尾根“SACノーマルルート”上部と夕日)

10P ラストで上がってきた原田さんが、ちょっと疲れたため、城代が引き続きトップで岩峰支稜のブッシュ混じりの雪稜を登る。

11P この頃暗くなり、ヘッドライトを装着して小さな2つのピークの右斜面をトラバースしてわたり、ブッシュでビレイ。このとき、セカンドのヘッドランプが見つからないので、わずかな雪明かりとトップとラストのライトの照明を頼りに、何とか通過した。

12P セカンドのライトがないので、ロープを一本回収し、一つのライトを頼りに二人揃って登ってくることにした。綺麗な雪稜を真っ直ぐに直上しピークの上の一本しかないブッシュでビレイ、背後に2つのライトが見えた。福岡の二人組が夏道に到着した様で、「お先にと声をかけてきた」彼らが頂上台地を小屋へ向かって行くのが、ライトの明かりでよく分かる。しばらくして二人が慎重に足下を確認しながら登ってきた。

13P(念のため) ここからは、本来は確保の必要はないのだが、1人ライトが無いので慎重を期してロープいっぱいまで二人で登ってもらう。夏道まで5mのところであった。ようやく一安心である。

19:55 登攀終了 無事に登れたことを感謝してお互いに握手をする。ロープを回収して六合目の避難小屋を目指す。気温低下で凸凹の夏道のトレースが凍り足首がコキコキと曲がるので非常に歩きにくい。ライトが無い水広さんの足元を照らさないといけないので、ここでも慎重に下山。満天の星空と米子~弓ヶ浜の夜景がとても綺麗であった。

2035 六合目避難小屋に到着、ようやく休憩できた。水広さんは、荷物を全部出してやっとライトが見つかった。これで、安心して下山ができるとほっとする。

20:50 六合目の避難小屋を出て、夏山登山道を下るが、相変わらず凍って歩きにくい。

22:05 南光河原の駐車場に到着し、下山届けを行う。

22:30 大山寺を出発、帰途につく、途中、ローソンに寄って水分と栄養補給。

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0:30 庄原IC 七塚原のSAで給油と会計を行う。

2:20 鹿野IC 

3:30頃 小月ホンダ着 解散

水広さんは翌日というか当日の福智山から牛斬山までの縦走にも参加され、鉄人級のタフさには脱帽である。

今回は12Pと予想外に多くなりましたが、ブッシュを避けるためにラインが屈曲していたことと、雪が不安定なため早めにビレイを取ったためで、雪がしっかり着いていたら23P程度は少なくなったと思います。

また、セカンド、ラストをそれぞれビレイしたので時間もかかり、セカンド、ラストは同時に登ることを行って短縮をはかることも考える必要があったとも感じました。ルートの難易度は高いものではありませんでしたが、足元があまり良くなかったので、登りながら切り替えていくことも難しかったと思います。

登攀時間がかかったことについては、3人の体力と技量から不安はありませんでしたが、ヘッドランプは常に取り出せるように用意しておくことの大切さをつくづく感じました。

一日で大神山神社からのラッセルに始まり不安定な藪こぎ雪稜の登攀し下山、帰宅となり大変疲れましたが、予想外の好天にも恵まれ、登り終えた充実感は最高でした。これも、原田さん、水広さんのおかげと感謝しています。      記録 城代