2010年4月月例登山ザイル祭り
 日時   4月4日(日)《7時10分小月ホンダ集合~陶ヶ岳P8時30分~陶ヶ岳テラス9時開始》
 場所   陶ヶ岳(山口市)
 目的   4月月例登山
 参加者(19名)  伊藤 江頭 山根 細川 森永 木村正 原田康 市橋 篠田 
           原田俊 大迫 藤田ョ 濵口 水廣 岡本 西村 藤井 播磨 京野

  SAC恒例、年度始めの行事がザイル祭りである。
 
  毎年4月の第一日曜日に陶ヶ岳でザイル祭りを実施している。

  当日は現地に急ごしらえの祭壇に酒、肴、果物などのお供え物をし、会長または最年長者の会員が神主となり

  オリジナルの祝詞をあげて安全登山を祈願するものである。

  ザイル祭りの意義と内容:

  ザイルは数多くの登山用具の中でも特に岳人から身近に感じられ大事にされている。

  他にも生命を守る用具はたくさんあるが、ザイルは仲間同士の安全を守るという役割が多いことから

  パートナー同士の信頼、友情にまつわるエピソードも多い。

参加者:会長以下19名・・・・担当:播磨 / 写真:細川&播磨 / クライミングリード:山根氏・細川氏・原田俊氏・濵口氏


会長より会の伝統ある祝詞「ザイルと共に・・・・・」を挙げてもらい、一礼二拍一礼にて安全登山を祈願する。

ザイル祭りの神事につづき、ロープワークの講習・実技、岩登りトレーニング縦走と充実した一日となりました。

春爛漫の晴天、テラスの桜は満開と幸先のよい年度スタートであったと思います。・・・・担当:播磨

ザイル祭りに参加して:記録&感想

 毎年、桜の花が美しく咲き誇る4月の第一日曜日、下関山岳会のザイル祭りが陶ヶ岳で行われる。

今年は
菜種梅雨というのだろうか、2月下旬から雨の日が多かったが、当日はよく晴れて絶好の「ザイル祭り」日和であった。

年度始めの行事が好天に恵まれると、今年一年いい山行ができそうな感じで気分がいい。

ザイルというの
は大辞泉の説明では、「登山用のロープ。岩壁や雪上の登降、その他墜落やスリップの危険のある悪場において、

パーティの安全を確保するためにお互いの体を結び合う」とある。

一般社会においては、ザイルよりエグザイル
の方が知名度が高いようであるが、

登山者にとっては数多くある登山用具の中で仲間同士の安全を守るという
役割から、最も大事にされているものの一つなのである。

そういう理由から下関山岳会では年度始めに登山の
安全を祈願しザイル祭りを行っているのである。

  当日は9時に陶ヶ岳のテラスに集合。今回は19名の会員が参加した。祭壇にザイルを奉納し、お供物を供え、

伊藤会長が祝詞をあげて登山の安全をみんなで祈願した。私も「クライミングでは宙吊りになりませんように、

痩せ尾根で足を滑らせて落ちませんように、雪山では雪崩に巻き込ませんように、滑落しませんように、

凍傷
になりませんように。」と思いつく限りの事故を想定して、それに遭遇しないことを必死に祈った。しかし、祈り終わっ

た後、私自身はお供え物を持ってこなかったことに気づいた。ちゃんとご利益があるだろうか?登山の神様、来年

は必ずお神酒を持って来ますので今年の分は附けにしておいてください。

 神事が終わったあと、縦走とクライミングのグループに別れて行動をとった。

私自身は2月の大山で挫折して以
来モチベーションが低く、

とてもクライミングをする気にはならなかったので縦走をしようと思っていたのだが、いつの間
にかクライミングのグループに入れられていた。

今回未熟者の私と組んでクライミングの練習をしてくださったのが濵口
氏である。

彼は私と組むと知ったとたん、「誰が自分のビレイをするん?」と眉間にしわを寄せながらいった。だい
たい彼は温厚で柔和な人であり、

そのような表情をするのを今まで見たことがない。しかし、彼の気持ちがわから
ないでもない。

なぜなら私は今までビレイなどしたことがないのである。私にビレイの仕方を説明した後ため息
をついて、果敢にも国体ルートを登って行った。

彼が登る後姿を見ながら私は必死に「落ちませんように、落ちま
せんように、落ちませんように」と必死に祈った。

自分の入試の時ですらこんなに必死に「落ちませんように」とは祈
らなかったと思う。

濵口氏が無事に登り終えて上から「ビレイ解除」という声が聞こえた時は安堵のあまり全身の力
が抜けてしまった。

今度は自分が登るのであるが、一度登ったコースであるにもかかわらず、なかなか上手くいかな
いのである。

怖さのあまり、両手両足を伸ばし岩にしがみついてしまうのである。

以前練習に来た時に先輩から「そ
んなカエルが車に轢かれたような格好じゃ登れんぞ、岩から体を離せ」と言われたのだが、

その言葉を思い出した。

「大丈夫、大丈夫、ザイルがあるから落ちることはない」と自分に言い聞かせ恐る恐る体を岩から離した。

そうする
スムーズに登れたのである。ザイルの有難さを感じ、改めてザイル祭りの意義を体感したのである。

登り終わった
あと、「前回よりスムーズに登れたと思います」というと濵口氏からは「ここは難しい所はないから」と厳しい一言が返ってきた。

彼がそう言いたくなる気持ちはわからないでもない。今回彼はザイルの有難さを全く実感できなかった
のだろうから。

来年までにはちゃんとビレイができるようになろうと思う。各グループ15時まで練習した後、下山。

ヶ岳の駐車場で閉会式をしたのち16時に解散した。私にとって実りの多いとってもいいザイル祭りであった。

 今回のザイル祭りの経験から安全な登山をするためには個人の技術を向上させることの大切さを痛感した。

頼みをするだけでなく、きちんと技術を身に着けようと思う。・・・・記:京野