平成24年5月春山合宿
山名: 群馬県 谷川岳
期日:平成2452日~6

参加メンバー:井上CL,宮元(装備),森永(SL),市橋(担当),木村(食糧),
              松本(装備),京野(会計),藤井(食糧),植村(食糧),松原(記録)

5月2日:小月ホーム〜小月IC~山陽道~名神高速~中央道~長野道

5月3日:上信越道~関越道〜土合駐車場~天神尾根~肩の小屋

5月4日:肩の小屋〜トマの耳〜オキの耳(谷川岳)〜茂倉岳〜武能岳

     土合分岐七つ小屋山清水避難小屋

5月5日:清水避難小屋ジャクションピーク朝日岳笠ヶ岳

     白毛門〜松ノ木沢の頭〜土合駐車場谷川温泉〜道の駅にて幕営

5月6日:道の駅〜水上IC-同じ道順で帰る〜小月IC小月ホーム

【 5月2日 】水曜日くもり
  午後6時に小月ホームを出発する。山陽道~名神高速~中央道と辿る。
  2時間おきに運転を交代するが,GWのど真ん中で名神高速~中央道で渋滞に  巻き込まれる。特に養老SA近辺が特に長い渋滞であった。

【 5月3日 】木曜日 曇り~天神尾根から雨
    更に長野道〜上信越道~関越道と辿り,土合に到着したのは午前11時45分であった。予定より3時間程の遅れである。登山指導センターで谷川岳の山岳情報を尋ねが,小屋付近は荒れ模様との事であった。遅れもあり,予定の石黒尾根登坂を諦め,天神尾根を登坂することになった。土合駐車場で装備を再度点検し、ロープウエイに乗り込む。天神平で雨具やスパッツを装着して(写真1),  


天神平にて準備中

午後12時50分に天神平を出発する。いよいよ谷川岳縦走の開始だ。天神平はスキーコースが2つあるが悪天候のためか,滑っている人は疎らだった。雲と小雨で視界はあまり良くない。雪道に覆われた夏山登山道を進むが,マークは疎らである。午後2時25分頃,雪より屋根を出した熊穴沢ノ頭避難小屋の傍を通る(写真2)。進むに連れて視界は益々に悪くなる(写真3)。


熊穴沢ノ頭小屋     

3時間30分程歩くと急登となりアイゼンを装着。装着して間もなく肩の小屋に到着してしまい(午後4時40分)何だか拍子抜け。肩の小屋を管理されている方が笑顔で迎えてくれた。肩の小屋は我々のパーティーのみで,広々とした談話室があてがわれた。増築された部屋のようで,清潔感がある。アイゼンや雨具やスパッツを各々整理し,夕食の準備に取りかかる。今夜の献立は麻婆豆腐,サラダ,味噌汁,ご飯,漬け物など

市橋さん,藤井さんなどのプロの料理人やセミプロの植村さんが揃っており調理の手際がいい。麻婆豆腐は絶品だった。お陰で酒がすすみ,明日飲む酒が少なくなってしまう。7時30頃に就寝。

【 5月4日 】金曜日雨
午前5時に起床し,雑炊を摂って午前6時40分に出発する。今日は一段と雨が強い。視界は昨日より更に悪化する。気温も下がったようだ。午前6時53分に谷川岳トマの耳(標高1,963m)に立つ。殆ど休憩を取らずに出発する。谷川岳オキの耳に向かう途中、後ろから大きな声がした。肩の小屋の管理人さんが忘れ物を追いかけて届けて呉れたのだ。本当に優しくて人の良い方だ。午前7時18分に谷川岳オキの耳のピーク(標高1,977m)に立つ(写真4)。

    
6時23分肩の小屋に手身支度                                谷川岳オキの耳(1,977m)

視界が利かないため写真撮影後、すぐに出発。一ノ倉岳(標高1,974m)を通過し、午前9時45分に茂倉岳(標高1,977m)のピークに立つ。小休止後、標識通りに右に折れて武能岳へ向かう。武能岳の登りは長くてきつい。午前11時40分に武能岳のピーク(標高1,959m)に立つ。小休止の後、蓬峠に向かう。午後1時に蓬峠の蓬ヒュッテに到着する。今の季節は無人小屋になっている。カラビナで施錠してある戸を開けて、中で大休止する。中は肩の小屋に比べて狭く、あまり手入れがされていないようだ(写真5)。

   
6:53 トマの耳到着      谷川岳一の倉沢を稜線から見下ろす    縦走路から一の倉岳
              
登山道の脇にはカタクリの花がいっぱい                 11:40武能岳山頂       
    
蓬ヒュッテにて大休止12:41                              14:16  この斜面を登ると七ツ小屋山

無人小屋だが宿泊費は2,000円かかる。(仕切りの戸があり、その小さな穴から代金を投入するようになっていた。)トイレも1回100円だったが、予算の関係で200円也「寄付」する。(6〜7人使用したのだが・・・・・)午後1時30分に小屋を出発。午後からお天気の回復を期待していたが、どうやら今日は1日中、雨の中を歩かねばならないようだ。午後2時25分に七ツ小屋山のピーク(標高1,674m)を踏む。山の名に小屋が付いているが、近くに小屋らしきものは見当らなかった。冬路ノ頭から下っていくと、三角形の大屋根の建物が見えてきた。立派な建物だ。ここが今日の宿泊場所と思いきや、この建物は電力会社の送電線管理のための施設であった。その数百メートル先に今日宿泊する避難小屋があった。電力会社の建物に比べてかなり小さい。午後3時45分に疲労困憊の状態で避難小屋(JR東日本管理)に辿り着く(写真6)。


15:45着 清水峠避難小屋
この小屋の間取りは入り口から一段下がって腰の高さ位で左右に板張りのスペースがあり、
左右同じように親子が寝られる位のスペースが各スペースに階段を使って上がるようになっている。
二段ベッドの様に作られている。ゆっくりスペースを取ると10人用の避難小屋になる。今日は13人使用になった。

小屋には3人の先客が居られた。中は外からの見た目より広く、おおまか3つの部屋に仕切られている。奥には小さいがトイレもあった。我がパーティーは10人なので、先客のスペースの一部をお借りする。雨の中を歩いたため、全員靴の中も手袋の中もズブ濡れであった。靴や雨具やスパッツを外すが干すスペースが殆ど無い。此処には水場がないため、雪をビニール袋に集め融雪させて水を造る。夕食のメニューはすき焼きだった。植村さんが牛肉の下ごしらえをして呉れていたので柔らかいお肉が頂けた。疲れて冷えた体にすき焼きの味が染み渡る。心配された焼酎も分け合って飲んだが、十分いい心地となった。宮元さんのラジオで白馬岳と後立山の遭難のニュースを聞く。北陸から北の日本海側は天気が荒れ模様なのだ。明日も全員気持ちを引き締めて、土合を目指そう。7時30分頃就寝。夜半に強風が窓を叩き大雨が屋根を打つ。不安が脳裏を横切り、なかなか眠りに就けない。

【 5月5日 】土曜日雨&風
午前4時15分起床し、昨日と同じように雑炊で腹こなしをする。午前6時に小屋を出発。3人のパーティーとお互い、無事の下山を祈る。今日は雨に加えて風が強い。体感温度はマイナスだろうか。小屋を出発すると、いきなり登りが始まる。長い長い登りである。視界も昨日より更に悪く、雪原ではroot findingに手間取る。宮元さん先頭を歩き、我々をリードして呉れる。的確な判断をされ、最年長ではあるが一番元気だ。午前9時30分に朝日岳のピーク(標高1,945m)に立つ。視界は全く効かない。朝日岳の下りで4人組のパーティーとすれ違う。笠ケ岳への登りにはカタクリが縦走路に群生している。お天気次第ではあと4〜5日で花を開きそうだ。悪天候で挫けそうに成りそうな気持ちをカタクリが癒して呉れる。笠ケ岳が見え始める頃には嬉しい事に、お天気が回復して来た。笠ケ岳のピークの少し手前に、緑色の金属製の避難小屋があった。午前10時35分に笠ケ岳のピーク(標高1,852m)に立つ。お天気がだいぶ回復して、谷川岳が見え出す(写真7)。

      
笠ヶ岳山頂より天神尾根・西黒尾根・ガスの覆われた谷川岳笠ヶ岳山頂より清水峠・               笠ヶ岳山頂より雪斜面を下る

今回初めての青空を観る、やっと谷川岳姿を見ることが出来た。       笠ヶ岳の雪斜面をキックステップで下る

谷川岳の頂上付近に雲は懸かっているが、一の倉沢が見渡せる。小休止を取り、白毛門を目指す。白毛門までは雪原が多く、急なアップダウンも続く。最大斜度が60度位ありそうな下りもあった(写真8)。


白毛門山稜よりガスが晴れ谷川岳全景を望む!

今日の縦走の核心部だ。午後1時に白毛門のピーク(標高1,720m)に立つ。此処には4人程の人が休まれていた。土合から登って来られた人達で、地元の方であった。雲も上がり、白毛門からの眺めが素晴らしい。真正面に谷川岳がその全貌を現している。西黒尾根もはっきり見え、今日のゴールの土合が眼下にある。目を東に転じると、尾瀬の至仏山 · 燧ヶ岳がその堂々とした山容を誇っている。360度の大パノラマだ(写真9)(写真10)。


白毛門山頂より尾瀬ヶ原方面・樹林の向こうの雪渓の雪が音を立てて雪崩ていた。

大パノラマを脳裏に焼き付けて、最終ゴールの土合を目指して下っていく。この下りは急で足場も悪く、しかも長い。樹林帯に入る頃には歩くのにウンザリし出した。しかし、樹林帯の中はピンクのイワウチワのかれんな花やシャクナゲが群生していた。一部には桃色の蕾が付いている(写真11)。


シャクナゲ                イワウチワ(其処ら中に咲いている一番の存在感)

最終ゴール直前に一部、丸太を渡した橋がある。この丸太が曲者で、宮元さんがこれを渡る途中で川の中に落ちてしまった(写真12)。


最後の渡渉(雪解け増水で橋まで丸太が置いてある)
“実は小屋での予想は10人中2人は落ちるだろうと言われていた。”

幸いにも水深は浅く、大事には至らなかった。午後4時45分に漸く土合に到着する。満開の桜が我々を迎えて呉れた(写真13)。


満開の桜(ソメイヨシノより少し濃いピンク

スパッツや靴などの装備を脱いで車に積み、谷川温泉を目指す。温泉で汗と汚れを落とし、今夜の幕営地「道の駅 水上町水紀行館」へ。ここの駐車場にテントを張る。今夜はビールも酒もふんだんにある。縦走の健闘と無事を祝って乾杯するビールが美味い。テントの入り口から空を見上げると満月に近い月。いつもより大きく見える。後で調べるとこの日は十四夜で、明日の満月は「Super moon」と言われるらしく、いつもの満月より1割程大きいとの事であった。月を眺めて一献。正に「月見て一杯」である。献立はカレーライス。味わう程に「娑婆」に戻って来たなという実感が湧いて来た。8時頃には就寝。皆さん疲れと達成感と心地よい酔いで、熟睡されたと思います。

【 5月6日 】日曜日晴(中央道では雨)
午前2時30分起床。朝食を摂らずにテント撤収し、帰途に着く。来た時と同じルートで下関を目指す。帰路は連休最終日とあって、幸いにも渋滞には出くわさなかった。途中、運転手交代や休憩を挟んで、午後6時30分に小月ホームに到着する。簡単な解散式を行い、皆さん帰宅の途に着かれた。今回の春山合宿は一部、コースの変更があったとは言え、天候や時間の制約を考慮するとほぼ完璧であったと思われる。特に宮元さんの活躍が光った。