2021年度 (令和2年度)冬山合宿 鳳凰山(薬師岳)
  山域 南アルプス 夜叉神~鳳凰山(薬師岳)
  日程 令和21229日~令和312
  参加者 会員4(藤森 羽田野真 松本 羽田野健)
  記録
 12/29  下関市内集合~小月IC~中央道須玉IC~道の駅にらさき 
  6時に市内某所にて参加者4名が集合。レンタカー(トヨタノア)に荷物を積込み出発する。
  運転を交代しながら渋滞にもあわず順調に予定時間より早く韮崎市に入る。
道の駅にらさきPにて仮眠。
12/30 道の駅にらさき~夜叉神峠登山口~夜叉神峠~杖立峠~苺平~南御室小屋(テント泊)
  道の駅出発時まだ暗い中車のフロントガラスに細く雨が落ちている。
  冷え込みは思ったほどきつくない。途中コンビニにて朝食調達後登山口に向かう。
  約一時間夜叉神峠登山口に到着。車のエンジンを切るか切らないかのうちに外から声を掛けられる。
  県警と遭対協の方で、12月から3月までの期間南アルプスの今回の山域では登山計画書の提出が義務化されており
  啓蒙のチラシを受け取る。
  身支度を整えるうちに雨足は強くなり本格的な雨模様となってしまった。
  23日のテント泊装備のザックが余計に重く感じてしまう。
  「10時くらいにはあがる予報ですがね」と県警の方に見送られて出発。
 樹木の葉が落ちきった森をゆっくり登る。
 やがて夜叉神峠に到着。
 ここからの白峰三山の展望に「よーし頑張るぞー!」と雪山モードを高めるはずが、もちろんそれはない。
 真っ白なガスの景色に何故か虹がかかっているのを僅かな期待として先に進んだ。
 
 
雨はあがり、見上げると青空                       苺平についてひと休み
 尾根通しの緩やかな登りをゆっくり登る。
 尾根の少し側面につけられた登山道は風もあたらず気持ちいい登りだ。
 雨で溶けかけた雪の道も杖立峠を過ぎると安定した雪道となった。
 この日の入山は我々が一番乗りとのことで前日のトレースをたどる。
 県警の方の言葉とおりいつの間にか雨はあがり、見上げると青空も見えてきた。
 自然と穏やかな気持ちになる。苺平についてひと休みしていると元気な2人組が追い越していく。
 同じく南御室小屋のテント泊とのこと。苺平の道標の「南御室小屋30分」後は下りだけだ、もう少し頑張ろうと腰をあげる。
 ここからは下りの道程だが樹林の中積雪は深くなり冷え込みがきつくなるのを感じる。
 この30分がとても長く感じた。
 
                                     南御室小屋
 南御室小屋に到着。
 小屋は営業していないが、冬季トイレと水場が利用可能。ありがたい。
 小屋のある場所は樹林の開けた広場になっているが、とにかく寒い。
 冷気がたまるのか、時折舞い吹くつむじ風のせいか知らないがとにかく寒い。
 風を避け樹林寄りにテントを設営したが、その間に体はすっかり冷え切り指の感覚は失われてしまった。
 
 テント内全員が落ち着く。
 松本さんの靴ソールがはがれるアクシデントも応急処置にて対応。
 とりあえず一日の行程が無事終了。
 本日の夕食は「カニ豚レタス鍋」カニは(当然)もどきだが、レタスは丸ごと新鮮一玉ボッカした。スープで暖まりました。
 19時半には就寝
 
 12/31南御室小屋テント場~砂払岳~薬師岳小屋~薬師岳~薬師岳小屋~
     砂払岳~南御室小屋~辻山~南御室小屋(テント泊)
 この日は朝から天気が良い。月が冴えた夜明け前に起床。かなり冷えている。
 テント内は霜で凍り、プラティパスの水も凍ってしまった。
 朝食を済ませて鳳凰山登頂を目指し出発。
 小屋の裏手の樹林に登山道が続く。昨日の2人組が先行しておりトレースもあった。出発時からアイゼンは装着した。
 天気は申し分ない。気分も自然と上がるはずだがとにかく手先の冷えに不安が残る。
 森林限界を超え岩場のある稜線にでた。途端に強風が吹き体を煽られる。耐えながら前進するが寒さに動きがぎこちない。
 
テント内は霜で凍                            樹林に登山道が続く 
 
 太陽が出て日が当たる小屋前のスペースで休憩。
 視界の景色はぽかぽか陽気の眩しい天気なのに何故か寒くて堪らない。
 じっとしていられない。気温が低い。寒波の影響か。手先の指がちぎれそうに痛い。
 こんな経験はいままで初めてで理解できなかった。痛さに息が詰る。
 テルモスの蓋もなんとか苦労してあけ白湯を飲み息を吹き返す。
 気を取り直して薬師岳に向け出発。
  小屋から薬師岳山頂は間もなくで眩しい景色の中薬師岳山頂に到着。
 今回の目的でもあった富士山の全景を最前列で見ることのできる薬師岳の立地の恩恵を今日は十分に受けることができた。
 雪化粧の北岳も美しい。
 山頂にかかる雪雲の様子から白根三山の稜線の厳しさも想像できた。
 

 
 
 薬師岳の先にある観音岳までの縦走路もすべて見えているが、
 冷たい烈風のなか遮るもののない稜線の縦走は厳しいというCLの判断で三山の縦走は断念した。
 自分の状態も考慮してもらった結果だが、天気は抜群に良かっただけに申し訳ない思いと口惜しさが残った。
 ただ後に考えると極めて妥当な判断だったと理解できる。
 往路を無事に南御室小屋まで帰り着く。時間は12時30分。
 時間に余裕があるので明日の帰りによる予定だった辻山まで行ってみることにする。
 松本さんはテントで休憩するとのことなので3人で向かう。
 昨日の道を辻山の案内標識まで登り返すが意外と遠かった。辻山へは登山道の西斜面に上る。
 分岐からトレース跡がなんとなくある程度で誰も入っていないようだ。きれいな雪斜面にツボ足で登っていく。
 さっきまでの寒さと痛さで不安な気持ちがほどけ雪山の楽しさに心が満ちてくる。
 辻山の三角点に到着すると展望所に日差しがあたり思わず体が引き寄せられるように進んだ。
 展望を期待したが午後から白根三山方面はますますガスがかかってしまい、
 藤森さんの一眼カメラの期待に応えることはできなかった。残念。
 
 年越しの夜。テントの夕食は「ナポリタン鍋」。今日は玉ねぎが皮つきでまるまる1個。ボッカご苦労様でした。
 1/1元旦 謹賀新年!
 天気は晴れ。心配した大寒波の影響を受けずに済んだようだ。
 前日は2張りのテントも、年越しを山で迎える人で5張り程度に増えていた。
 4時起床。7時にテントを撤収する。
 2日前に来た往路を登り返す。
 好天のなか元旦登山の登山者と何人か行き会うが、きっと例年に比べれば少ないに違いない。
 こんなコロナの状況の中、迷いや葛藤もたくさんあったが例年通りに山で新年が迎えられ天気に恵まれ、
 わずかな時間でも山や寒さに向き合う時間はコロナで翻弄された現実を忘れることが出来ていたように思う。
 正しい行動だとは言えない。間違いではなかったと言えるのは後日何事もなかった結果をみてからだろう。
 リスクはどこにでも常にある。山も同じだ。安全確実な山登りはないはず、だから気をつける。
 もしかしたらを常に管理することを忘れない。その結果を受け止めること。
 
 
 
 夜叉神峠まで帰り大休止。
 日差しに草地も乾いているのでのんびり腰をおろしコーヒータイム。
 北岳山頂は相変わらずガスをまとっている。
 カメラを目的に来たという韮崎市内の青年と話をするうちに、北岳に続いて間ノ岳も姿を見せてきた。
 4人の記念写真にシャッターをきってもらう。ほぼ予定の時間に登山口下山。
 
 
 最寄りの芦安温泉「岩園館」の湯で汗を流す。源泉そのままのお湯が気持ちよかった。
 そのまま高速で下関に向けて帰る。
 再び須玉ICに向かう途中の市街地は、四方に富士山、八ヶ岳、南アルプスと超エース級の山塊に囲まれており
 飽きない景色を最後まで楽しめた。
記録感想
 2020年は全世界的な新型コロナの感染拡大の影響を受け、
 山岳活動だけでなく生活そのものが変化を求められた異例の年となりました。
 下関山岳会も活動を休止し変則的な会運営を余儀なくされたなかで今回例年通り冬山合宿として送り出してくださり感謝します。